戦国巫女風雲記

[大阪城にて](1/26)

――大阪城、茶室。

煌びやかな金の茶室には、四人の姿がある。

その周りには妖怪が集まっていた。

「はぁ…はぁ…。」

「憬稟…しっかり!」

「ねね様…大丈夫です。」

月読の巫女、玲稟。

天下人、秀吉。

その妻、ねね。

そして秀吉の家臣、三成。

「憬稟…もう良い。」

「いいえ…秀吉様を渡すわけには参りません。」

「…諦めては駄目で御座います。」

憬稟の結界により、何とか攻撃を防いでいる。

しかしそれも長くは保たない。

「姉様達が…動きに気づいているはず…。」

「だが憬稟よ…お主は其れまで結界を保てるのか?」

「保障は出来ません…しかし、必ず…保たせて…見せます。」

(姉様…政宗様…。)

―――京、月下稲荷大社。

玲稟一行は殆ど休まずに此処までやってきた。

体力のある者は兎も角、玲稟と蘭丸には疲労が伺える。

「誰か!いないのか!!」

「―…この声は、政宗殿か!」

境内から陰明が姿を見せる。

「陰明さん!憬稟はっ…!?」

「憬稟はいち早く大阪城へ向かった。…他の巫女達も既に。私は憬稟の言伝を伝えるために残った。」

「言伝?何だそれは?」

「…兎に角中へ。少し休まれた方がいい。」

広間へ向かう。

巫女がいない境内は静かだ。

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