戦国巫女風雲記

[大阪にて 弐](1/27)

大阪城の目の前に来た。


大きい堀に架けられた唯一の橋を渡って、巨大な門の前。

「ちょっと待っていて下さいね。」

蘭丸さんと門兵が何やら話している。

暫くすると門がゆっくりと開いた。

「今はお忙しいそうなので、謁見の許可が出るかは解りませんが、客間に通してくれるそうです。」

「そうですか…。」

「じゃ、行こうぜ。」

中から来た案内役に続いて城に足を踏み入れる。

「……。」

「…上田城や米沢城とまったく雰囲気が違いますね。」

幸村さんの言葉に首を縦に振る。

言葉がうまく出てこない。

(私のような者がここにいていいのでしょうか…。)

長い廊下の先の階段を登り、客間についた。

「此方にて暫しお待ちを。」

「…後に大切な用がない限りは直ぐに謁見させてくれるはずです。」

「本当に、凄い…奴。」

座って、お茶菓子を頂きながら呼びにくるのを待つ。

「なぁ蘭丸、今回の病の件…太閤殿下のお耳にも入ってるんだろ?」

「そう思いますが…。」

「にしては…いや、いいか。」

お茶を啜る。

雑談をしながら時間を潰していると障子の向こうから声が聞こえた。

「…失礼致します。」

殿方が一人、部屋に入ってきた。

「…!…三成殿…。」

「幸村か…久しいな。」

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