戦国巫女風雲記

[奥州にて](1/37)

越後から無事に奥州に辿り着き、町中から外れ、米沢城目指して進む。

「玲稟殿、見えてきました。あれが米沢城です。」

「あれが…。」

「と言っても…雪が酷く良く見えませんが。」

城に近づくにつれて、雪が激しさを増す。

まるで…来る者を拒むかのように。

「…これでは城の者も迂闊に外へは出られませんね。」

「はい…兎に角、お城の方にお話を聞きましょう。」

雪を踏みしめて城門まで向かう。

門兵は居ない。

「御免下さい!誰か居られませぬか!」

門の前で幸村さんが叫ぶと大門の隣の小さな勝手口が開いた。

「…真田幸村殿と、巫女殿ですね?」

「その通りですが、貴殿は?」

「話は中で…ここはお寒いでしょう。」

背が高く、少し強面の殿方の後に付いていく。

城の中に活気はない。

客間に案内された。

「先ずは暖を取って下さい。外は寒かったでしょう。」

「ありがとう御座います。」

火鉢を囲う。

冷え切った手足を温めるには十分な温度だ。

暫く経った所で強面の殿方が頭を下げた。

「では…自己紹介をさせていただきます。私は片倉小十郎と申します。」

「八雲高嶺神社にて巫女を務めて居ります、玲稟と申します。」

私も負けじと頭を下げた。

「私は真田幸村と申します。」

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