戦国巫女風雲記

[甲斐にて](1/22)

旅を始めて三日。

野宿が好きな私は三日間を野宿で過ごしながら町を目指した。

そして漸く、城下町までたどり着いた。

「うわぁ…これが町…。人が大勢いらっしゃいますね。」

実は神社から出たことがなく、町に降りたことなどない。

賑やかな雰囲気に思わず辺りを見渡す。

―…ドンッ

「!きゃ…。」

余所見をしたのがいけなかったのか、前から歩いてきた人にぶつかってしまった。

「申し訳ありません。大丈夫ですか?」

「あ、はい…私の方こそ余所見して…。」

顔を上げて正面の人を見る。

茶色の髪…一部だけ長くして結い、背は高く、槍を背負っていた。

「いえ私の方「だ、誰かぁ!!」

「!」

突然聞こえた悲鳴。

思わず肩がはねた。

「何事だ…!」

男の人は弾かれたように声のした方へと駆け出した。

「…これは…。」

私も続いて走り出す。

(悪霊の気配がする…。)

まさか昼間から暴れる悪霊がいようとは…。

円になっている人混みをかき分けて中央まで進んだ。

「…ぐ、うぅ…。」

中央には悪霊に取り憑かれ暴れる男の人と、先ほどの槍を背負った男の人が対峙していた。

「大変…あの人じゃ悪霊には…。」

悪霊に憑かれた人は、肉体の限界を超えた動きをする。

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